新年の挨拶 2023年

AFICS-Japan会員の皆様、

新年あけましておめでとうございます。AFICS-Japanの会員の皆様におかれましては、新春を清々しい気持ちでお迎えのことと、お慶び申し上げます。

昨年は新型コロナ感染、ウクライナ戦争、気象変動、そして世界経済の悪化など、グローバルな脅威が増す中で、日本でも不安な状態が深刻化しました。その中でも、AFICS-Japanは、これらのグローバルな脅威に関連して、いくつかの行事をすることができました。

昨年6月には、世界保健機関(WHO)の東アジア西太平洋事務局長を務めた、新型コロナウィルス感染症対策分科会会長の尾身茂氏をお招きして、「日本のコロナ対策」と題して、示唆に富んだお話をしていただきました。また会員の庄司真理子氏、そして丹羽敏之氏には、それぞれ4月と12月に、国連でのキャリア構築の過程で遭遇した出来事を語っていただき活発な意見交換がなされました。SDGsに関する講演会は第2回「PlanetグループのSDGsに関して」をUNDPの渡辺陽子氏の基調講演の下、AFICS-Japan会員の元WMOの近藤洋輝氏と生物多様性条約事務局の鈴木渉氏をパネリストとして招き5月に開催、第3回を「The past, present and future of SDGs」と題してUNITARの事務局長であるNikhil Seth氏を招いて9月に開催しました。いずれも活発な討論を通して理解を深めることができました。また8月には「国連職員を目指す学部生・大学院生のための実践講座」を開催し、全国各地の大学から40名ほどの学部生・大学院生に、会員の井上健、久木田純、田辺圭一、滝沢三郎、富田敬子氏そして外務省の国際機関人事センター所長の山口忠彦氏が講義をしてくださり聴講者から高く評価されました。将来の国連職員を育成することを目的としているAFICS-Japanの会員ができるユニークで貴重な行事であったと思います。関係者の皆様に、心より感謝いたします。

私がこれらの行事から学んだことは、協会の皆様が寛容で利他の精神で協力していくことの重要性です。自らの経験を踏まえて寛容な心で語りあっていくことが、物事の認識や価値観の違いが顕著な世界で、相互理解を深め平和で安定した社会を築くのに、AFICS-Japanが具体的に貢献していけることです。そして、私たち自身の精神的な豊かさや人格的な深みを増していくこのとになると思います。

新年になって、日本のみならず世界の多くの地域に住んでおられるAFICS-Japanの会員の皆様には、現役の方々、そして将来には国際機関で働くことを夢見ておられる人たちと、今後も交流を深めていけることを願っております。

令和5年元旦

長谷川祐弘
AFICS-Japan会長